バルブの見分け方と使い分け

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バルブの見分け方と使い分け

バルブの悩み

バルブってややこしい?!

バルブって形状が似ていたり、名前がややこしいなという人も多いと思います。

 またバルブにいろんな種類があるのはわかるけど、どういう違いがあるんだろうという人も多いのではないのでしょうか?

 極論を言ってしまえば、「バルブ」はどれを使っても止まるのでどれでもいいという考えはあります。

 ただこの考えは半分正解で半分誤りです。

 バルブは何のために設置するのか目的を明確しておくということがとても重要です。その目的のためにどういったバルブを設置することが大切です。

見分けるのは意外と簡単?!

 実はバルブはそれぞれの特徴を知ると見分けるのは意外とかんたんです。

 また、バルブの機能は大きく分けて3つ、よく使われるバルブは5つ程度とそんなに多くはないので用途にあったバルブを探すのはそんなに難しくはないと言えます。

 ただ、「止まればいいや」と軽視しがちで結局あとから後悔することが多いです。また聞こうと思っても誰に聞いたらいいのかわからないものです。

 そこで今回は「バルブの種類と特長」について解説していきます。

バルブの設置目的

バルブの主目的は「止める」こと

 バルブの主目的は「止める」ことです。これはどのバルブにも備えてある基本機能です。

 ここでいう設置目的とは、主目的の「止める」ということではなく、どういう用途や状況で止めるのかということです。

どう止めるかがキーとなる

 例えば、「短時間で開閉したい」という人には開閉に時間のかかるバルブは向きませんよね。また、ボタンでバルブの開閉をしたい人には、自動や遠隔操作に向いたバルブが必要です。

 また、使用頻度が多い人は、設置する場所にもこだわった方が良いです。

 ただ止まればいいと思っていても、開放した時に抵抗が大きくて流れにくくなったり、操作するのに力が必要だったりします。他のものをつけていれば楽だったのにということもあるわけです。

 そういった用途や状況にあったバルブが必要かどうかをつける前に検討しておくとあとから後悔しないですみます。

バルブの基礎知識

バルブの機能

バルブの形状にかかわらず、機能は大きく分けて3つに分けられます。

 その機能とは、「流れを止める」「流れの方向を一定にする」「圧力や流量などの調節」の3つです。

1)流れを止める

 流れを止めるとは、ONの状態(つまり水などが出ている状態)からOFFの状態(止める状態にする機能をもつです。

2)流れを一定方向にする

 流れの方向を一定にするとは、一方向にのみ流体を流す機能をいいます。逆にいうと反対からの流体をその場に止めておく機能もあります。

3)圧力や流量の調整

 圧力などの調整とは、流量や圧力の調整に適したものです。

 基本的には、この3つの機能別にバルブを分類していきます。これはこのあと説明します。

バルブの材質

 また材質によってもそれぞれ特徴が違うので、用途を使い分けることが可能です。

 材質は、青銅や黄銅製の銅合金、鋳物製、塩ビ製の樹脂製に分けれられます。

青銅製

青銅 軽量な銅の合金です。この合金の表面に出た錆、すなわち緑青(ろくしょう)の青色から来ているそうです。硬さと強度は「鉄」よりは劣りますが、、なによりの特徴が鉄より錆びにくいのです。

 緑青という緑青色の錆が出ます。

砲金は銅Cuと錫Sn(すず)の合金で、一般的に銅が90%、錫が10%ほどの合金で「青銅」とも呼ばれています。

身近なところでは、十円硬貨があります。十円硬貨は銅の成分が少し多くて、銅が95%、亜鉛が約4%、錫が約1%となっています。オリンピックの銅メダルもこの青銅ですし、古くは武器などにも使われ、鉄が普及する前の時代では多く使用されていました。ブロンズ像などもこの青銅で作られることが多いです。

 黄銅 軽量真鍮は銅Cuと亜鉛Znの合金で、一般的に銅が65%、亜鉛が35%ほどの合金で、「黄銅」とも呼ばれています。身近なところでは、五円硬貨があります。

トイレの洗浄管、便器の給水スパッド、楽器では金管楽器など

鋳鉄(鋳物)

型枠に鉄を溶かして流し込む堅硬にできている。重量が重い

樹脂製

軽量。薬品に侵されにくい。腐食しにくい。紫外線により劣化

機能と特長~よく使われるバルブ~

今回は、よく使われる5つのバルブについて機能と特長について説明します。

 まず、流れを止めるバルブに「ゲートバルブ」と「ボールバルブ」、流れを一定にする「チャッキバルブ」、調整用の「グローブバルブ」と「バタフライバルブ」が該当します。

流れを止めるバルブ

ゲートバルブ(仕切弁)

 ゲートバルブは、仕切弁ともいいます。流体の流れを仕切る構造です。ハンドルを回転させることで上から板状の弁体が降りてきて流路を塞ぎます。

 ONーOFFバルブとして水などを出したり、止めたりするバルブです。ON(出す)側とOFF(止める)側付近では少し調整はできますが、中間地点での調整はほぼできずONの状態になります。

【ゲートバルブのメリット】

 メリットは、全開にすると、弁の中に邪魔するものがないので流体抵抗が小さく、流れやすいです。

【ゲートバルブのデメリット】

 デメリットは、サイズが大きくなるほど、開閉のストロークが大きく開閉時間が増えます。急速開閉には向きません。

 またハンドルを何度も回転させる動作は自動や遠隔操作には不向きなバルブです。

ボールバルブ

 ボールバルブは、栓が球状のバルブです。球状の栓は穴の空いた部分と空いていない部分があり、90°で切り替わり開閉が行えます。

 ゲートバルブと同様にONーOFFバルブとして水などを出したり、止めたりするバルブです。中間地点での調整が難しいです。

 メリットは、全開にすると、弁の中に邪魔するものが少ないので流体抵抗が小さく、流れやすいです。

 サイズが大きくなっても、90度で開閉ができるので急速開閉ができます。

 また、ハンドルを90度回転させるだけなので自動や遠隔操作に向いています。

 デメリットは、レバーを操作できるスペースが必要なことと、中間地点での調整が困難な点です。

流れを一定にするバルブ

チャッキバルブ(逆止弁)

 チャッキバルブは、一定方向のみに通すバルブです。逆止弁ともいわれます。外部に流れる方向を示す刻印があります。

 弁体が上下に動くリフト式と振り子状に動く「スイング」式があります。スイングチャッキは垂直配管にも取り付け可能です。

 開閉の動作は内部の弁体の圧力差で行われ、外部でおこなうことはありません。

 逆方向に流れないようになっているので逆流しない用途が一般的ですが、ポンプ周りなどの配管内部の水を空にさせたくない場合にも使用されます。

圧力や流量を調整するバルブ

グローブバルブ(玉型弁)/別名:ストップバルブ

 ボールバルブは、調整バルブとして使える形状がゲート弁に似たバルブです。別名「玉形弁」ともいいます。

 流体の流れはS字状に流れるので、向きが決まっています。バルブの外側に矢印が刻印されています。

 メリットとしては、流体が逆流しようとする力が弁を押えるので閉止能力が上がります。ストップバルブとも言われます。

 デメリットはサイズが大きくなると、操作に力が必要となり大口径には向きません。

 内部構造が複雑なので、流体抵抗が大きく、全開にしても流れにくいバルブです。

 これもゲート弁と同じくハンドルを何度も回転させる動作なので自動や遠隔には不向きです。

 余談ですが、蛇口の単水栓もこのグローブバルブの一つです。

 またグローブバルブを応用したものに、給湯器や温水器で使われる減圧調整弁などがあります。この減圧調整弁はこのあとのバルブの構造で説明します。

バタフライバルブ

形状が蝶の形状に似ていることからこう呼ばれます。蝶型弁とか略してバタ弁と言われたりします。

 閉止能力がよく流量調整バルブとして使われます。弁体の開閉角度を替えると抵抗により水量が変わり調整できます。

 メリットは開閉トルクが小さく開閉操作が90度回転するため自動化や遠隔に向いています。流体抵抗が小さく、流れやすいバルブです。バタ弁は省スペースでも取付ができます。

 デメリットは高いシール性が求められる場所には向かない。使用温度制限があります。どちらも弁のシール部分が非金属製のシールのため摩耗しやすいためです

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